きょうの1日1章は、ハバクク書に入りました。著者は1章1節からハバククと考えられています。ヘブル語の意味は、「抱く」という意味です。ある人は「格闘する者」と捕えています。「格闘する」とは、神に祈る人であったことを示唆しています。ハバククについては、ハバクク以外の旧約聖書の他の書から情報を得ることができません。唯一、ハバクク書からのみ、ハバククについて知ることが出来ます。しかし、ハバククは、1章1節から、預言者であったということしか分りません。ただし、ハバクク書の内容から、ハバククは、祈りの人であったことが分ります。1章2節、2章1節、3章1節を読むと分ります。一方で、信仰のひとであったことも分ります(2章4節)。時代的には、南ユダがバビロンによって滅ぼされる直前の時代、紀元前625年~604年、つまり、エレミヤが活躍していた時代と考えられています。2節―4節:ハバククは「いつまで聞いてくださらないのですか」と主に訴えています。暴行、暴虐、闘争、争いに満ちているユダ王国のために、ハバククは祈り続けてきました。しかし、南ユダの民は、耳を傾けないのです。なぜ、この事態を、主は、見過ごしにされるのでしょうか? 「律法は眠り、裁きはいつまでも行われません。」どうしてですか? 5節―11節:神の答え:カルデヤ人を起こす。5節は、「異邦の民を見、目を留めよ。驚き、驚け。」ということばで始まります。「見なさい。見なさい。」「驚きなさい。驚きなさい。」との2度の繰り返しの形で強調しています。「カルデヤ人を起こす」という主のみわざを見なさい、ということです。この民は「強暴で激しい国民です」。その軍事的な強さも抜群です。それを動物で例えています。馬は、当時の軍事力の代表です。その馬の速さは、豹よりも、狼よりも早く、東の砂漠から来る熱風のようにすべてを枯らす恐ろしい力を備えていることを示しています(7節―10節)。しかし、カルデヤ人もまた、主の御手の中で用いられる、裁きの器にすぎないのに、自分の力で勝利したと豪語し、高ぶり、自分の力を神とするので、必ず、罰することも宣告されています。12節―14節:「主よ、あなたは昔から、私の神、私の聖なる方ではありませんか」と主に対して親しく呼びかけています。あなたはカルデヤ人(バビロン人のこと)を立てて裁きに用いられます(12節)。しかし、彼らも暴虐な者たちです。そして、南ユダの人たちは、海の魚のように、治める者のないはう虫のように、敵のなすがままにされてしまうのでしょうか。15節―17節:カルデヤ人たちは、釣り針、網、引網とあらゆる手段で漁をする漁師に例えられています。そして、その漁師は、すべてがうまくいき、大漁の喜びに満たされるように、バビロン人たちの侵略はことごとく成功し、国々を征服し、それに味をしめて、容赦なく、諸国の民を殺しています。いつまで、その力を誇るのでしょうか? 以上ですが、最後に、もう一度、1章1節と2節のことばに心を向けてみましょう。1節に「預言者ハバククが預言した宣告」と記されていますが、「預言する」はヘブル語で「ハーザー」です。ハーザーという雑誌の名前はこれに由来します。「ハーザー」ということばは、日本語では「預言する」、「見る」、「幻を受ける」などと訳されています。しかし、いわゆる夢とか幻のことではなく神の啓示を受けるという意味です。「宣告」は「託宣」とか「重荷」とも訳されます。特に預言者に与えられた全能の神のさばきの使信を表す言葉です。預言者にとって、神の裁きを語ることは、とても、重いことです。「重荷」とも訳すことが出来るということが分る気がします。私たちも創造主の存在と創造主の御業について語りますが、人々の心は固く、なかなか受け入れられません。救いの福音もそうです。2節の叫びは、私たちの叫びでもあります。「主よ。私が助けを求めて叫んでいますのに、あなたはいつまで、聴いてくださらないのですか」しかし、ハバククは、祈りの人でした。1章2節、2章1節、3章1節を読むと分ります。祈りの使命を自覚して祈ることは大切です。私たちも、執り成しの祈りの重荷を託されています。それは重荷です。大きな仕事です。主は、それを私たちに委ねてくださいました。主が、私たちひとりひとりに、祈りの霊を注いでくださいますように。
清宣教師
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