1節~8節のテーマは、イスラエルの贖い主です。43章28節の最後のことばとは対照的に、主のしもべであるイスラエルに対する祝福のことばが記されています。エシュルンとは、イスラエルの別名です。ヤコブとは、もともと、「押しのける」、「欺く者」という意味でしたが、エシュルンは、「まっすぐな」、「高潔な」、「律法を守る者」という意味です。主がしもべに対して期待している気持ちが伝わってきます。主は、繰り返し、繰り返し、偶像の神々と比較して、偶像がいかに空しい存在であるかを明らかにされました。そして、真の神として、母の胎内にいるときから形づくり、霊を注がれる生ける神、「初めであり、終わりである神」、唯一無二の神、そして、偶像には絶対にまねできない主であることを証しするのが、神の民の使命です。「あなたがたは、わたしの証人である」とイスラエルを呼ぶのです。それは特権であり、名誉なことです。しかし、イスラエルは、そのことを過小評価して、偶像との関わりを断ち切ることをしませんでした。
9節~20節は、偶像礼拝の愚かさです。聖書の中でも、これほど、偶像の本質を見事に描写した表現はないと思われるほどです。偶像の空しさ、無力さを鮮やかに示しています。ここでは、偶像は、「知らない」、「理解しない」(18節)、「考えない」「知識がない」「英知がない」(19節)、「救い出せない」、「言えない」(20節)と記されています。
21節~28節のテーマは、イスラエルの解放です。ここでは、改めて、イスラエルを形造ったのは、創造主であり、偶像の神ではないことを強調しています(21節、24節)。また、主は創造の神だけでなく、罪を贖う神であり、イスラエルの民をバビロン捕囚から解放することができる契約の神であることを確認しています(22節~24節)。主はイスラエルの民がエジプトで奴隷であったとき、紅海の水をわけて脱出させました。今度は、バビロンに捕囚となっている民を救い出すと預言しました。その預言を世界中の国々が見守っています。これが実現すれば、まことにイスラエルの神は、真の生ける神であることが証明されます。主は、預言者イザヤを通して、キュロス(あるいはクロス)が、神の計画を実現する主のしもべであり、エルサレムが再建される時が来て、神殿も再建される、と宣言されました。じつは、この預言は、実際にペルシャのクロス王が、バビロン捕囚中のイスラエルの民に対して、エルサレムに帰還してもよいという勅令を発布した時から、150年以上も前のことでした。つまり、主は預言者イザヤを通して、150年後の出来事を、キュロスという名指しで預言したのです。主の預言が、文字通り、成就したことが歴史を通じて明らかになりました。しかも、これは異国の王の手によってなされたのです。つまり、主こそ、全世界の国々の歴史を治めておられるお方であることが明らかです。
今日の聖書箇所から教えられることは、日本の国は、八百万(やおよろず)の神々と言われる偶像の神に満ちていますが、真の生ける神は、聖書に記されている創造主なる神です。そのお方は、全知全能であり、世界の始まり、人類の始まりを与えた創造主であり、全世界の歴史を支配されている神です。いま、世界中に無神論の世界観、人間中心主義(ヒューマニズム)の世界観が支配していますが、私たちこそ、天地万物を創造され、人類の歴史を支配し、最後の審判のあと、新天新地をもたらされる神が生きておられることを証しする証人です。
清宣教師
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