1節のゼデキヤ王の治世の第4年という記述から、紀元前593年の出来事であることが分ります。当時の状況ですが、すでに、南ユダがバビロンにより包囲され陥落し、南ユダの王、エホヤキンと有力者1万人が、バビロンに連れ去られたのちのことです。バビロンの王、ネブカデネザルは、南ユダの王としてゼデキヤを立てて、治めさせました。さて、数百年、歴史を遡るなら、ダビデ、ソロモンと続いた統一王国(12部族)が、南ユダ王国(2部族)と北イスラエル王国(10部族)に別れて、北イスラエルは堕落の一途をたどります。多くの預言者が送られたにもかかわらず、ついに、アッシリア帝国により、滅亡し、北イスラエルの民は、アッシリアに連れされ、ふたたび、戻ることはありませんでした。その滅亡をみていた南ユダは、時には、宗教改革があり、主に立ち返るのですが、全体の流れとしては、偶像礼拝と堕落の道を転がり落ち続けて、ついに、預言で警告されていたにもかかわらず、悔い改めることをせず、バビロンにより、エルサレムは陥落し、王も、有力者も捕えられて連れ去られたのです。主の預言者、エレミヤは、この事態を、何度も何度も、警告し、預言してきました。しかし、28章では、偽預言者が語ります。しかも、主の宮で、祭司と民たちのまえで、万軍の主の名によって語るのです。「イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる」。なんと堂々たる預言でしょうか。その内容が2節から5節です。バビロンの王のくびきを打ち砕き、バビロンに捕囚となったエコヌヤ(エホヤキン)を連れ帰るというのです。それを聞いたエレミヤは、「アーメン。そのとおりに、主がしてくださるように」と受けています。「しかし」といいます。エレミヤは、申命記18章22節の原則を適用して、平安を預言する者は、平安が成就して、本当に主が遣わされた預言者であることが証明されるのだと語りました(9節)。しかし、預言者ハナヌヤは、預言者エレミヤが主の命により首につけていた「かせ」を、その手で奪い、力いっぱい、砕きました。ハナヌヤは、「主はこう仰せられる『このとおり、2年のうちにバビロンの王のくびきを砕く』と宣言しました。なんと、みごとな堂々たる姿でしょう。民たちはみな、歓声をあげて、拍手喝采したことでしょう(10節―11節)。そのあと、預言者エレミヤに対して主が語られました。ハナヌヤの所へ行って語るように命じられました。あなたは主の言葉ではなく、偽りをもって民たちを惑わしたのである。こんなくびきなど打ち砕くと言って、神に反逆する民たちに偽りの望みを与えてしまった。だから、「あなたは主への反逆をそそのかした罪で、ことしのうちに、死ぬ」という預言を伝えました。そして、実際に、この預言から2か月後に、ハナヌヤは、死にました。
今日の聖書箇所から教えられることは、預言とは、主から預かったことばを語ることです。真の預言者と「偽」預言者がいます。「偽」とは、まさに、「人の為」のことばを語る者です。どちらも、聖書を用いることが多いです。しかし、その内容は、異なるのです。識別しなければならないのです。例えば、人の為のことばは、魅力的であり、美味しく、元気にさせる言葉であることが多いです。人間中心の世界観から解放されて、神中心の世界観にたって、聖書の御言葉と聖霊様の導きにより、識別することが大切です。自分の感情に心地よいことばが神のことばとは限りません。このような時代こそ、多くの偽預言者がいます。霊的識別力の賜物をいただきましょう。
清宣教師
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