昨日の続きです。19章14節:ベン・ヒノムの谷から、エルサレムの主の宮に帰ったエレミヤは、主の宮の庭に立ち、そこで礼拝に来るすべてのものに、主のことばを語りました。「エルサレムと南ユダの町々に告げた裁き、すべての災いをもたらす。お前たちはみな、うなじのこわいもので、主のみことばに従って悔い改めず、主に立ち返らなかったからである」さて、このように語ったエレミヤは、そのあと、どうなったのでしょうか? それが今日の個所です。そこには主の宮の監督者であり、預言者でもあったパシュフルがおりました。エレミヤが礼拝に来る者たちに語る預言のことばを聞いたとき、パシュフルは、エレミヤの預言は神から出たものではないと判断しました。それゆえ、預言者エレミヤをとらえて、ムチ打ち、しかも、主の宮のあるベニヤミンの門にある足かせに繋ぎました(2節)。これはエレミヤの両足と両手を穴の空いた木の板にいれて固定してしまうものだったらしい。前かがみにされ、両手両足を穴に入れて、日中、神殿に礼拝する者の前に曝されました。礼拝者は、エレミヤをエルサレムと南ユダの滅びを預言する偽預言者、非国民のようにみなし、ツバをかけたり、嘲笑したりしました。同郷のアナトテの人たちも、親しかった友達もみな、エレミヤを罵しりました(10節)。彼らは、自分たちこそ、神の民であるというプライドを持っており、神の宮がある聖なるエルサレムは不滅の都であると堅く信じており、神の宮、また、エルサレムの滅亡を預言する者に対しては容赦のない罰を加えました。しかし、それは偽りの拠り所でした。確かに、彼らはイスラエルの民、神の民でした。しかし、その生活の中身は、偶像礼拝、不品行、暴力、金儲け、弱い者たちへの圧迫でした。神の民としてはほど遠いものでした。多くの偶像を神の宮に持ち込み、それにもかかわらず、自分たちは主を礼拝している神の民であると誇り高ぶっていました。だから、彼らの罪を指摘するエレミヤを激しい憎しみをもって罵ったのです。夜になっても、体を折り曲げての窮屈な姿勢の痛みでエレミヤは眠ることもなく、一夜を明かしました。翌日になって、パシュフルは、エレミヤを足かせから解放しました。そのとき、エレミヤはパシュフルに対する裁きを主の御名によって預言しました(3節―6節)。この預言は、エレミヤ書の中で初めて「バビロンの王」という具体的な敵を明らかに示しています。さて、7節―18節は、預言者エレミヤの嘆きです。主よ。なぜ、あなたは私を必ず守ると約束されたのに、私が手かせ、足かせをはめられ、民たちの物笑いに曝されているのを許されているのですか。私が語るたびに、彼らは暴力をふるい、そのたびに、私は「暴行だ。暴行だ」と叫ばざるを得ませんでした。もう、主のみことばを語るまいと思いましたが、そうすると、今度は、あなたのことばが私の身体の骨の中で、燃え盛る火のような苦痛をあたえます。それで、あなたのことばを語らざるを得ませんでした(7-9節)。ここまで、耐えられないと喚いていたエレミヤが、「しかし」(11節)と心を一転させます。「しかし、主は私とともにあって横暴な勇士のように、力強い勇士となって私を守って下さる」、私は落ち着いて主をほめたたえます(12-13節)。ところが、再び、急転直下、「もう生まれなかった方が良かった」と弱音を吐きます(14節―18節)。
今日の聖書箇所から教えられることは、14節―18節の個所です。この箇所は、聖書の中に記録されなかった方がよかったのではないかと思われるような個所です。預言者として失格のような発言です。しかし、実際に、わざわざ、記録されて、2千数百年後の私たちに伝えています。神が用いられる器は、スーパーマンではなく、弱い者であることが分ります。弱さは、神に用いられる器として、致命的な欠陥ではないということがわかります。新約聖書でも、弱さを通して神の御力と栄光が表れると言われています。弱い者が、主に従い、主のみことばに従う時、主に栄光をお返しすることになります。エレミヤは、イエス様が無実の罪であるにもかかわらず、ムチ打たれ、唾を吐きかけられ、罵られた苦しみを、あらかじめ、体験した神の器となりました。私たちの弱さ、私たちの人生を、主にお委ねします。
清宣教師
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