ですから、口々に訴え、問い続けてやめませんでした。そうすると、イエス様は身を起こして言われました。「あなたがたのうちで罪のない者が、最初に彼女に石を投げなさい。」そしてイエスは、もう一度身をかがめて、地面に何かを書かれました。そうすると、驚くべきことが起こりました。律法学者とパリサイ人たちは、それを聞くと、年長者たちから始めて、ひとりひとり出て行ったのです。そこに、イエスがひとり残されました。もしも、律法学者やパリサイ人たちが、本心から、このような対応をしたのなら、彼らの心には真実が残っていたということになります。
しかし、もう一つの解釈があります。それは、律法学者やパリサイ人たちと言えば、自分を義とする人たちでしたから、罪のない者が石を投げなさいと言われたら、真っ先に、競い合って、石を拾うような人たちでした。それにもかかわらず、そこを立ち去ったのには理由があったというのです。そのヒントは、イエスが地面に何かを書かれていたという記事です。問い続ける者に対して、「罪のない者が、最初に彼女に石を投げつけなさい」と言われてから、イエスは、もう一度身をかがめて、何かを地面に書かれました。おそらく、最初に石を拾った者が、いらだちつつ、イエスの背後から何を書いているのか、覗き込んだのではないでしょうか。すると、そこには、他の人が知らない自分の罪が記されていたというのです。こうして、ひとりひとり、年長者からその場を立ち去ったのではないかという解釈です。
さて、イエスは身を起こして、その女に言われました。「婦人よ。あの人たちは今どこにいますか。あなたを罪に定める者はなかったのですか。」彼女は言いました。「だれもいません。」最初に、パリサイ人と律法学者たちによって訴えられた女ですが、裁判では、訴訟人たちがいない場合は、裁判は成立しません。ここでは、女を訴える者が誰もいなくなったわけですから、自動的に、訴えは無効ということになります。それで、イエス様は言われました。「わたしもあなたを罪に定めない。行きなさい。今から決して罪を犯してはなりません。」この場で唯一、罪のない者とは、イエス様だけでした。しかし、イエス様も、「わたしもあなたを罪に定めない」と宣告されました。そして、これからは決して罪を犯してはなりません、と言われたのです。この出来事は、私たちが福音書の中で、もっとも感動した出来事のひとつであることに間違いないと思います。きょう、また、新しい感動をもって、イエス様を賛美します。
主は真実なお方です。主の約束は、必ず、成就します!