歴代誌17章4節で、預言者ナタンを通して、「主はこう仰せられる。あなたはわたしのために住む家を建ててはならない」とダビデに語られましたが、この22章では、ダビデは主の宮の建設のための場所の選定や、あらゆる材料をふんだんに準備しています。
これは、一見すると、主のみこころに背く行為のように見えますが、22章全体を読む時に、主からの叱責はなく、ダビデがソロモンのために準備をすることは、むしろ、みこころにかなう行為であったことが分ります。
主のみこころは、神殿の建設そのものはソロモンによるということであったと考えられます。主のみことばをどのように受け止めるかは、とても大事なことです。もしも、主のみこころを「ダビデは、神殿建設に関わるすべてのことに一切、口を出しをしてはいけない」ということと受け止めたら、何もしなかったに違いありません。しかし、ダビデは、主のみこころの真意を理解していたので(8節参照)、むしろ、神殿建設にかかわる土地の選定や材料の確保について積極的に協力したのです。
今日の記事に関連して、教会の次世代へのバトンタッチのことでも、同じようなことがいえるように思います。主のみこころは、教会の将来のあり方を検討して、方向づけを決めるのは次世代を担う牧師、執事役員の人たちですが、だからといって、「年配の方々が、次世代に関わることに一切、口を出してはいけない」ということを意味しないということは明らかです。年配の人たちが、次世代の人たちのために、積極的に協力することこそ、主のみこころです。
こうして、次世代のソロモンの時代において、立派な神殿が完成しました。そのように、西多賀教会も、次世代、さらに、次々世代へと引き継がれて、大きく発展していくものと思います。教会が、キリストの体として、子どもたちを生み出し、育て、共に成長するためには、体全体の協力が必要です。
明日は、2014年の年末感謝礼拝です。この一年の主の恵みを心から感謝して、良い締めくくりとしたいと思います。
清宣教師