さわやかな朝です。創造主のみわざを賛美します。
エゼキエル6章は「イスラエルの山々に対する預言」(2節)ということになります。内容的にはイスラエルの偶像礼拝の罪に対する審判のことばです。これまでの章では、エルサレムとその住民に対する内容がほとんどでした。しかし、ここではイスラエルの山々という表現により、ユダの全ての国土、特に山々に対する預言となっています。山々は、これまでにも「高き所」と表現されてきた「偶像礼拝の場」でした。「高き所」はイスラエルの堕落のシンボルでした。丘の上に位置する聖所、聖域を示しています。不思議なことに、日本においても、ほとんどの山の頂には、祠や社が建てられています。おそらく、天に近い場所として、神との交わりの場所に選ばれていたのではないかと思われます。しかし、それは創造主を礼拝する場所ではなく、偽りの神々に捧げられた場所です。このイスラエルでも、まことの創造主を礼拝するイスラエルの民たちが、約束の地に入って、律法をさずけられたのちに、もっとも誘惑された地となったのが、これらの高き所でした。そこは、カナンの豊穣宗教、先祖崇拝、あらゆる偶像礼拝の影響に対して広く開かれていた場所でした。1節―7節では、これらの偶像の神々の祭壇、香の檀、偶像が破壊され、その礼拝者たちは剣によって殺されるという神の裁きの預言です。8節―10節は、残され、悔い改める者があることの約束です。主の憐みによって残された民たちは、やがて、自分たちの悪をいとうようになり、主に立ち返る者が起こされます。そのとき、これらの神の裁きが、自分たちを悔い改めに導くためのものであったことを知るのです。11節―14節は、イスラエルの各地で疫病、剣、ききんで人々が死に絶えている状景を描写しています。その最初に「ああ」と叫べ(11節)と言われています。「ああ」とは、「万歳」ととるか、「災いなるかな」ととるか、意見が分かれています。神の怒りはイスラエルの山々で偶像礼拝の罪のゆえに全うされているのです。エゼキエルは、バビロンの捕囚の民の中にいて預言していることを思い出してください。バビロンに捕囚の民となった南ユダの人たちの生活はすでに数年たっています。捕囚先の異国のバビロンにおいて、故郷のイスラエルの山々を思い出しては懐かしくまた、祈りを捧げていたのかも知れません。しかし、故郷のイスラエルの山々は、聖なる主からの嗣業の地ではなく、偶像礼拝にまみれた汚れた地なのです。それゆえに、徹底的な神の裁きがなされているのです。そのことを知る時に、自分たちの過去の偶像礼拝の罪を悔い改めることこそ、捕囚の民が成すべきことであるのです。それを、主はエゼキエルを通して語られたのだと思われます。もし、捕囚の民が悔い改めるなら、そここそ、聖なる地となるのです。最後に、本章に4回描かれている「そのとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう」という神の裁きの目的が繰り返されて、6章を閉じています。
それでは、明日、天と地と海と水の源を創造された方を覚えて、共に礼拝しましょう。
清宣教師
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