5章の主題は、とくに若者たちにとっては性的な誘惑の影響が大きいので、繰り返し、性的な徳を守るように勧めています。5章だけでなく、6章さらに7章でも繰り返されています。とても、大きな実際的な課題です。5章では、まず、1節と2節で、知恵に留意するように勧めています。3節~6節では、淫乱な女性の誘惑の力と、それに伴う破滅について述べています。現代のクリスチャンに適用するなら、3節の他国の女とは、必ずしも異国の女性に限定されず、遊女や他人の妻の場合もあり、正常な結婚関係以外のすべての性的な関係に適用されるものです。7節~14節は、姦淫の罪に伴う不名誉、貧窮、良心のとがめ、社会的な抹殺など、悲劇的な恐ろしい結末について述べています。15節~19節は、正常な結婚関係における夫婦間の性の美しさを描写しています。貞潔を守る生き方の性的な満足、喜びに対して、妻以外の女性との性的な関係は、「肉とからだの滅び」(11節)を招くものであることを警告しています。この正しい関係は、やがて、箴言31章に記されているような妻として成長することが求められています。21節~23節では、「人の道は主の目の前にあり」ということ、つまり、性的な問題も、神の前には隠されてはいないこと、結局、悪者は、自分の咎に捕えられ、自分の罪のなわめにより、死に致るものであることを警告しています。
今日の聖書箇所から教えられることは、健全な結婚観をもつことの大切さです。現代社会では、人間中心の考えで、道徳的な判断も自分自身でなすように教えられています。しかし、本来、創造主のご計画の中にある、結婚の祝福、その根底にある創造の秩序に基づかなければ、祝福を失ってしまいます。もちろん、主は恵み深い神様ですから、たとい失敗したとしても、罪を贖い、人生を建て直してくださいます。しかし、失敗の影響は、配偶者やこどもたち、さらに、まわりのひとたちに及びます。「子どもらよ、いま、私に聞け。私の言うことばから離れるな」(7節)。アーメン。
清宣教師