今日の17章は、ダマスコとイスラエルへの宣告です。前の章で、南ユダの南の方に位置するペリシテ(南部の西側)とモアブ(南部の東側)のふたつの国に対する宣告が終わり、今度は、南ユダの北の方に位置するアラムと北イスラエル王国のふたつの国を取り上げて宣告しています。まず、17章の冒頭からアラムの首都ダマスコが廃墟と化すことを宣告しています。ダマスコは王国を失い、エフライム(北イスラエル王国)も、滅亡します(1節~6節)。7節~11節では、イスラエルの中のある者たちが、神の厳しい裁きを通して真の神(自分を造られた神)に立ち返るようになること、偶像の神々を捨てて、創造主なる神に立ち返ることが宣言されています。12節~14節では、侵略者が敗走する姿を描いています。アッシリアの軍勢は大波のように北イスラエル王国を呑込み、南ユダ王国まで呑込もうとしてエルサレムに迫ってきます。しかし、大波のようなアッシリアの大軍勢は、不思議なことに、突然、風に吹かれるもみがらのように、吹き飛ばされてしまうのです。これは、紀元前701年、アッシリア王セナケリブがエルサレムを包囲した時の出来事、つまり、主の御手の介入によってアッシリアの大群が撤退したときの出来事(36章~37章参照)を述べていると考えられます。
今日の聖書箇所から教えられることは、ちょうど、私たちの終末時代にも、イスラエルに対して、反イスラエル同盟の大軍勢(シリアやイラン、あるいはロシアなどを含む)が組織され、エルサレムを包囲し、あわやエルサレムが陥落寸前のとき、突然、主の介入により、大軍勢が殲滅されるという預言を思い起こさせます。主の再臨を覚えて祈り、備えましょう。
清宣教師