黙示録の概要について、小石豊先生は、黙示録を未来博覧会(パビリオン)に例えて説明しています。これはユニークな説明ですが、とても分かり易いので、初めにご紹介したいと思います。全体を4つのゾーンに分けています。

第1は、1章10節~3章22節で、「島ゾーン」です。教会の所在地である馬蹄形を三日月形の島に例えています。

第2は、4章2節~17章2節で、「天の門、艱難期ゾーン」です。一番広いスペースを使っています。

第3は、17章3節~21章9節で、「荒野(千年期ゾーン)」です。

第4が、21章10節~22章で、「高い山(永遠ゾーン)」です。

そして、この広い会場をつなぐのが「スピリットバス」です。キーワードは、「御霊に感じ」ということばです。使徒の働きに記されていますが、ピリポは御霊によって瞬間移動して、エチオピアの宦官のもとに連れて行かれました。同様に、ヨハネも御霊によって別の会場へ瞬間移動して連れて行かれました。まず1章10節で「島ゾーン」へ、次に4章2節で「天の門、艱難期ゾーン」へ、次に17章3節で「荒野(千年期ゾーン)」へ、最後に21章10節で「高い山(永遠ゾーン)」へ、と連れていかれます。さて、第1の「島ゾーン」では、2千年の教会の歴史が描かれています。次の「天の門、艱難期ゾーン」では7年間の神の怒りが描かれているメイン会場です。そこにはサウンドルームがあり、4章5節(稲妻と声と雷鳴)、8章5節(雷鳴と声と稲妻と地震)、11章19節(稲妻と声と雷鳴と地震と雹)、16章18節~21節(稲妻と声と雷鳴と地震と雹)というように、サウンドが、どんどん、どんどん、大きくなり、最後は耐えられないほどの大音量となっています。一方で、要所要所に、ホーリーコーラスが配置されていて、天のメロディ、4次元の天使たちのリズムが響いています。ここにはなんと、14曲目が登場します。①4章6節~9節(4つの生き物によるコーラス)、②4章10節~11節(24人の長老たちによるコーラス)、③5章8節~10節(4つの生き物と24人の長老たちによるコーラス)、④5章11節~12節(無数の御使いによるコーラス)、⑤5章13節(天と地と、地の下と海の上のあらゆる生き物たちによるコーラス)、⑥(7章9節~10節(あらゆる国民、部族、民族、国語の中の無数の白い衣を来た人たちによるコーラス)、⑦7章11節~12節(御使いたちによるコーラス)、⑧11章15節(天のコーラス)、⑨11章16節~18節(24人の長老たちによるコーラス)、⑩15章2節~4節(獣と、その像と、その名を示す数字とに打ち勝った人々たちによるコーラス)、さらに、荒野ゾーン(千年期ゾーン)に入り、⑪19章1節~2節(天の大群衆によるコーラス)、⑫19章3節(天の大群衆によるコーラス)、⑬19章4節(24人の長老たちと4つの生き物によるコーラス)、⑭19章6節~8節(天の大群衆によるコーラス)です。さて、公式ガイドは、第3会場の案内役として登場する「御使い」です。このあと、12回にわたり、「連れて行った」とか「見せてくれた」と記されています。ところで、使徒ヨハネは、この御使いを礼拝しようとして、2度も、たしなめられています(19章10節、22章8節)。それほど、この「御使い」は、威厳があり、聖なる光に満ちていたのだと思われます。以上ですが、黙示録の全体像を把握するには、このような例えが分りやすいと思いましたので、紹介させていただきました。

清宣教師