今日は、詩篇107篇です。いよいよ、最後の第5巻(107篇~150篇)に入りました。
1節~3節:感謝への呼びかけ。会衆の指導者が賛美の口火を切ります。
4節~32節:巡礼者の証し。ここでは4つのグループの人たちが感謝を述べています。
(1)4節~9節は、荒れ地を旅する隊商(巡礼者)の感謝の証し。砂漠の中で道に迷ってしまった時に、主は行くべき道に導いてくださいました。
(2)10節~16節は、かつて捕囚の憂き目にあった人々の証し。捕囚の地で苦しみの中から主に叫んだとき、主は捕囚から救い出してくださいました。
(3)17節~22節は、瀕死の重病からいやされた者たちの証し。病のために死の門の直前まで衰えた時に、主は墓の穴に下ることを許されず、墓の穴から助け出してくださいました。
(4)23節~32節は、大海原(おそらく地中海)を船で旅した人々の証し。航海の途中、暴風に見舞われて必死で助けを求め、祈り、神の助けで無事、目的の港に着いたという証しです。
これらの4つのグループの人たちに共通する感謝は、自分の力ではどうすることも出来ない困難の中で、主にあって苦境を乗り越えることが出来たという証です。
33節~34節は、神は、あえて、摂理の中で、人の罪を悟らせるために逆境を与えられることがあることを示しています。
35節~38節は、逆境を与えられる神は、摂理の内に、祝福をも与えられる神でもあることを示しています。
今日の聖書箇所から教えられることは、さまざまな困難に直面するという意味では、現代のクリスチャンも同じです。そして、すべてを統べ治められている創造主を認めて委ねる時に、最終的に、主への感謝で閉じることになるという、昔も今も、共通の経験をすることになるのです。私たちの神は真実であり、変わることがないお方なのです。だから、すべての時代を通じて、神の民は共通の体験を共有することになるのです。時代を超えて、神の民は存続するのです。
清宣教師