いつも、そこで祈りの時を過ごしていたようです。そこで、イエス様は、とくに側近の3人の弟子たち、ペテロとヤコブとヨハネを連れて、ご自分とともに、真剣に祈りを一緒にしてほしいと頼まれました。イエス様は、ご自分の願い通りではなく御父のみこころがなるように祈られました。
一方、イエス様から執り成しの祈りを託された3人の弟子たちは、眠り込んでしまい、大事な役目を果たすことができませんでした。そうこうするうちに、裏切り者のユダが登場して、イエス様に口づけして裏切りました。それを機に祭司長や長老たちから差し向けられた者たちが、イエス様を捕縛しました。それを見た12人の弟子たちはみな、イエス様を見捨てて逃げ去りました。
その中のある青年は、亜麻布を脱ぎ捨てて、裸で逃げ去ったという出来事が記されています。他の福音書には、このような記述がないので、この青年とは、マルコの福音書の著者であるマルコ自身のことであると考えられています。そして、イエス様は捕縛されたのち、ユダヤ人の議会で裁判を受けたのち、ローマ総督の裁判へと送られました。なぜなら、死刑を宣告できるのは、ローマ総督の権限であったからと思われます。
さて、ペテロは、その場を去りがたくイエス様の後を追いかけていきました。ところが、大祭司の庭に入って裁判の様子を見守るうちに、「あなたも、あの人の仲間だ」と指摘されると、そんな人は知らない、と言って否定しました。3度目には、「その人を知りません」と言って呪いをかけて誓いをする始末でした。そのとき、鶏が2度目になくのを聞きました。ペテロは、ハッとしました。イエス様が言われた「鶏が二度なく前に、あなたは私を知らないと3度言います」ということばを思い出したのです。それで、ペテロは外に出て、激しく泣き出しました。ペテロのおかげで、私たちは弱さを受け入れられるイエス様の憐れみを知るのです。
主の御霊は、私たちのうちに豊かな御霊の実を結ばせてくださいます!