レビ記17章~26章までのレビ記の後半は、一般に「聖潔法典」と呼ばれています。
神ご自身が聖であるので、聖なる神との契約に入れられたイスラエルの民も、聖なる民とならなければならないということです。
つまり、神の聖の証人として生きるということは、レビ記の前半に記されていた宗教上の祭儀を守るだけでなく、レビ記後半に記されている、すべての生活領域において神の戒めを守ることにより、異教の民への証人として生きることが求められています。
1節~9節は、家畜を食する時の規定です。いけにえはすべて会見の天幕で主に捧げなければならないことが記されています。つまり、それまでのように、野外で自分勝手にいけにえを捧げて食べることは禁止されました。すべてのいけにえは、会見の天幕で神が立てられた祭司たちを通して捧げることになったのです。こうして、偶像礼拝への誘惑の道を断ったのです。なお、10節~16節は、血を食べることの禁止です。捧げものの血だけでなく、動物の血をたべることが禁止されています。その根拠は、血はいのちであり、いのちを与えられたのは創造主なる神ですから、いのちそのものを食べることは創造主なる神の主権への挑戦となります。ですから、人間は血を食べることが許されません。いけにえとして捧げる場合だけでなく、食用として食べる場合も、血は大地に注ぎ出して土に返さなければなりません。イスラエル人は、今日でも血を抜くことを厳格に守るために、食堂やレストランには料理監督者がいます。ところで、17章15節には、自然に死んだものとか、野獣に裂き殺されたものを食べるなら、夕方まで汚れるので、水を浴びなければならないと定められています。これは一般人の場合であり、祭司の場合は、決して、自然に死んだものとか、野獣に裂き殺されたものを食べて汚れてはいけないと命じられています(レビ記22章8節参照)。
さて、ここで記されていることは、新約聖書の贖いの計画にも関係しています。人間の場合も、そのいのちは血にあるので、いのちを贖うには血をもって贖うしかないということです。へブル人への手紙9章22節には、[律法によれば、・・・・血を注ぎ出すことがなければ、罪の赦しはあり得ない]と述べています。しかし、もちろん、「雄牛とヤギの血は、罪を除くことができません。」(へブル人への手紙10章4節)とも記されています。ですから、私たちの罪の贖いのために、聖なる神の御子、キリストの血潮が流される必要があったのです。そして、まさに、約2千年前の過ぎ越しの日の朝9時に十字架にかけられ、15時に十字架の上で息をひきとられました。そして、墓に葬られました。それから3日後、週の初めの日(日曜日)の朝、イエス様は墓から復活されました。
きょう、キリストが流された血潮により、私たちは罪からきよめられたことを改めて覚えましょう。きょうも、心臓は私たちの意志にかかわらず、瞬時も止まることなく、ノンストップで拍動しています。昼も夜もノンストップです。1日に10万回、70歳では22億回、こうして、私たちは心臓から全身に送られる血液によって生きているのです。1日8千リットルの血液がノンストップで流れています。一方で、全身の赤血球は120日で、白血球は数日の有効期限を経過すると、それぞれ脾臓で破壊され、同じ数の新しい赤血球と白血球が骨髄で毎日、新しく造られているのです。こうして、つねに有効期限内の機能性のある赤血球と白血球が全身を駆け巡り、全身のいのちを支えているのです。私たちは生かされているのです。主に感謝しつつ、きょうも生きて、静かな夜を迎えましょう。
清宣教師
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