連日の猛暑ですが、だんだん慣れてくるものですね。今年の立秋は8月8日です。もうしばらくの辛抱です。秋が来ると、夏のことが懐かしく思い出されるかも知れません。きょうの一日を、喜び、楽しみましょう。この日も主が造られたのですから。
この詩篇103篇は、昨日の102篇の祈りと期待への応答の詩篇であると考えられています。不安は喜びに、絶望は確信に変わることを表しています。詩篇102篇はバビロン捕囚の末期の時代に書かれたと述べましたが、この詩篇103篇はバビロン捕囚からの帰還直後の詩と考えられています。神の赦しと救いに対する大きな喜びと感謝に満ちています。
1節―5節では、神のご計画が実現して喜びの中で、過去を振り返り、主の恵みをひとつひとつ思い出しています。苦しみを脱出させていただき、喜びが戻る時、私たちは過去を振り返り、主が良くして下さったことを思い出します。そのひとつひとつを忘れることがないように、自分に言い聞かせる必要があります。将来、同じような苦難に遭遇した時、主の真実を疑い、恐れ、心配の沼に引き込まれないためです。主は、私たちの咎を赦し、病を癒し、死の危険から救って下さいました。そして、主は、必ず、私たちの残りの人生を良いもので満たされるのです。それが主のみこころだからです。私たちの若さもまた、主によって増し加えられる恵みに浴することができます。この詩篇を忘れないために、暗唱したことがありました。主はどんなお方なのか、魂に言い聞かせるためでした。そして、つねに、喜び、祈り、感謝するためでした。
6節―14節では、旧約聖書の中に示されているイスラエルの民に対する主の真実と恵みが、改めて、強調されています。主はご自分の道をモーセに示され、民たちに道を示されました。その中で明確になったことは、イスラエルの不真実に対する主の憐みと恵み、真実と赦しです。主はこの反逆の民を捨てることなく、その罪を贖い、その背信の罪を再び思い起こすことのないように、遠くに離されました。父なる神は民をご自分の子どもたちのように、扱って下さいました。主は、民たちが塵に過ぎないことを知っておられました。それ故に、なお愛をもって、ただ消え去ることのないように、主の心に留めて下さったのです。
15節―22節では、私たちの人生は草のようであり、花のように咲きますが、いつかは、必ず、枯れてしまうものです。枯れてしまえばもはや、誰も、そこに花が咲いていた事すら記憶から消えてしまいます。だれも記憶にとどめない名もない草のようなものを、創造主は永遠に心に留めて下さるというのです。ただ、憐みと恵みのゆえに、そのいのちを愛おしいと感じ、人々が忘れ去ろうとも、創造主なる神は、愛する者たちの名を掌（手のひら）に刻み、覚えて下さるのです。その子孫までもが、恵みに与ります。あなたの名前も、あなた自身の人生も、あなたのこどもたちも、創造主なる神の心の中に覚えられるのです。このような恵みに満ちた偉大なお方が、全宇宙の支配者、全世界の王であり、その御国は永遠に存続します。このように偉大な計画を立てられた主を、すべての造られた者、日本の国民もみな、賛美することを願うことは、この詩篇の作者だけでなく、私たちの願いでもあります。
暑さの中で、主をほめたたえましょう。想像してみましょう。太平洋の大海原、どこまでも続く青緑の海、真っ白な積乱雲が形づくられていきます。その海から、水蒸気となり、大空に立ち昇った水分はやがて雲となり、日本の山々の上に雨となり、大地を潤します。海の中には無数の魚が、そして、大地には無数の植物や動物や鳥たちが、創造主の御手の中で養われています。私たちの神は、創造主です。主をほめたたえます。
清宣教師