この詩篇は「エジプトのハレル」の第2番目の詩篇です。伝承によれば、過ぎ越しの祭の第8日目に歌われたと言われています。全体として描かれていることは、出エジプトからカナン定着までのことです。1-2節は、選ばれたイスラエル。3-6節は、神の介入が惹き起こした驚き。7-8節は、服従の勧めです。
1節の「異なることばの民」とは、エジプト人を指しています。2節は、エジプトを脱出した神の民が、約束の地に導かれて、やがて、南ユダ王国と北イスラエル王国になったことを表しています。3節は、エジプト脱出の時、紅海が二つに裂けたこと、また、カナンの入国の際にヨルダン川が堰き止められたこと、この二つの奇蹟を証言しています。4節~6節では、カナン入国後、イスラエルの民が連戦連勝して約束の地を相続したこと、そしてこれらは主の御手による奇蹟でした。7節~8節は、イスラエルの民がみな、主の前にふるえおののき、まことの神へ礼拝を捧げるように勧めます。主は、イスラエルのために岩から水をだし、泉とし沢へと変えられたお方だからです。
今日の聖書箇所は、出エジプトから約束のカナンの地に入るまでに、神から与えられた奇蹟の数々を覚え感謝するようにとの勧めです。つまり、私たちに適用するなら、罪人であった私たちがキリストのもとに導かれ、キリストを信じて新しい人生を与えられた恵みを、いつも思い出すようにとの勧めです。私の場合は、救い主イエス様との出会いは、17歳の12月の出来事でした。当時の労働会館で伝道集会が開かれました。それは、あとでわかったことですが、米国からインドに派遣されていた宣教師のスタンレー・ジョーンズ師が、日本の救霊のために重荷をもっておられ、1ヵ月、日本を訪れ、北海道から沖縄まで、縦断の宣教旅行をされて、その途中、わずか1日でしたが仙台にも来てくださり、伝道集会をもってくださったのです。あらかじめ、中学校の同級生から手紙があり、伝道集会の案内チラシをもらっていました。迷いはありましたが、高校3年生の12月ころのことで、受験生としての悩み、人生の将来に対する不安など、いろいろな条件が重なり、後ろから押されるようにして伝道集会に出席しました。そこには1000人を超えるような人たちがすでに集まっていて、会場は満員でした。一番後ろの席に座ってメッセージに聞き入りました。そこでイエス様を信じる決心に導かれました。その後、セブンスデー・アドベンチスト仙台教会で7年間、仙台聖書バプテスト教会で18年間、そして、西多賀聖書バプテスト教会で現在29年間を過ごすことになりました。その間、いろいろありましたが、確かに、主は数々の恵みをもって危険から救い出し、お守りくださいました。主は真実なお方です。
清宣教師